はじめに

まったく、むちゃな話だと思う。
小さいころから日本人はさまざまな道徳観念を教え込まれてきました。
 ―ウソをついてはいけない。
 ―他人を傷つけてはいけない。
 ―だましてお金を巻き上げてはならない。
 ―弱い者にはやさしく。男性なら特に女性にはやさしく。
 ―みんなで分け合って助け合いなさい。
などなど。

しかし、どうでしょうか。
社会人一年生は、4月に入社し、5月には、五月病すなわち「うつ病」になってしまう人が多いといいます。大人たちは、それが信じられない。たるんでいる、とおっしゃる。
でも、それは当然なのではないでしょうか。なぜなら、子供のころから教えられていたその道徳観念は、それそのものが、「ウソ」だったのだから。

他の国のことは知りませんが、日本においては、社会人になってからは、すべての道徳に優先して何よりも「お金儲け」だけが優先されています。

最優先されるのだから、ウソも、他人を傷つけることも、だまして金を巻き上げることも、女性を利用することも、独り占め(会社や団体、役所としても)することも、すべて悪から善に変わってしまっています。
お金儲けのうまいひとだけが、尊敬される社会なのです。

社会的地位の高い人が尊敬される、という人もいるでしょうが、社会的地位の高い人はとても高いお金をもらっているのですから、同じことです。

新社会人が、うつ病になってしまっても当然でしょう。特に「社会に貢献しよう」などという崇高な心の持ち主、言って悪いが、おっちょこちょいな善人など、茫然自失してしまうことだと思います。

マスコミがいつも悪く言われるのも、やっていることと言っていることが真逆だからでしょう。日本人の体質そのものだと思います。ただし、ぼくはマスコミが悪いなどとは思いませんが。

なにも、金儲けが悪いとは言っていません。仕事において、金儲け「だけ」が最優先されているのがおかしいと言っているのです。

とにかく、みんなが、なんだかヘンなのです。

たまに、まともな人を見かけるけれど、必ず、変人あつかいされています。じっさい、そういう人は非常に迷惑な存在なのでしょう。
この「冥界の書」はそういう人とともに、この世界すべての謎を追求していくつもりです。

この、ウソで塗り固めた、腐りきった社会に、腹を立て、本気で怒りを持ち続け、悲しみ、無力を感じて、コブシを握りしめている人に生きる希望を与える―そのためには、この世界の秘密を知り、何のために生きるかを、本気で探し出すことが必要なのです。

――冥界、すなわち死後の世界とかあの世と呼ばれているところと、その先にあるもっと大事な世界について探求することが、すなわち、生きる希望になる―そう信じて、このサイトを続けていこうと思います。

はじめは、まとまった内容になってから公開しようと思っていたのですが、なかなかはかどらないので、少しずつ、書いていくことにしました。内容も、順を追ってではなく、思いつくままに書いてゆき、それを組み立てていこうと思います。ジグソーパズルのように。

目次にて、組みあがってゆくことと思います。