霊界についてのまちがい

死後の世界についてはエジプト王朝善政の時代からさまざまな説がある。
しかし、致命的な間違いとして、「死人の甦り」がある。

いわく、死んだ人は長~い眠りに入り、唯一神による最後の審判の日に、その肉体がよみがえって、生きているときと同じ姿で生き返り、よい人は天国へ、悪い人は地獄で滅ぼされる、というもの。

これはのちのキリスト教、イスラム教にも引き継がれ、そういう教義が一部を除いて信じられている。

しかし、これは間違いであると、すべての霊界探訪者が指摘している。

また、他の間違いとしては、他宗教に対する破壊行為、殺害なども正当化されるものではないと。
これは当然であろう。

自分たちが信じる宗教の教祖を信じていないと地獄へ落ちる、など、本気で信じていること自体がぼくには信じられない。

ほかには、なんらかの呪文を唱えると誰でも天国(極楽)へ行ける、というもの。そんな便利なものがあるとは到底思えないし、もしそれが本当なら、それは不正であるし、神や仏のすることとは思えない。

それでは、その宗教を知らなかった人、たとえばキリスト教以前の人は全員地獄へ行っていることになるし、実際に、そうである、と主張している人もいる。
しかし、実際にはそうではなく、古代の人々のほうが天国に多くいた、という霊界探訪者もいる。

あらゆる呪文に効果がない、というわけではなく、天国へ無条件で連れて行ってくれる呪文はない、ということ。

お経には呪文的効果はない。死人にも意味不明なのだという。

ただし、お経の文章、文言そのものに呪文的効果がなくても、呪文に効果がないとは言い切れない。お経には、儀式的効果がある。呪「術」的効果はある。

何百年も続く豪壮なお寺で、立派な身なりをした僧侶が、うやうやしく儀式を執り行った場合、これは死者にとっても残された遺族にとっても、非常な効果があるに違いない。

この、儀式的効果については、ユング派の心理療法家、河合隼雄氏も指摘している。

ハイテク化された現代においても、神社、仏閣は日本人の精神的支柱として大切なものだと思う。